カメラを用いた特殊対象の3次元計測

当研究室では,3次元形状復元に関する研究に取り組んでいます.特に,オーロラや雲など従来の技術では復元が困難な半透明・非剛体物体を対象としてきました.今後,煙や動物体など様々な“特殊対象”をテーマとした3次元計測に取り組んでいきます.

ステレオカメラを用いた雲の3次元測定

雲は気象を知ることのできる自然現象の1つであり,人は古くから天気の変化を予想する観天望気を行ってきました.中でも雲の大きさや形状などは,天気を予報する上で重要な判断材料とされており,現在でも船舶の出航の判断などの際に雲の形状が使われています.現代の雲の形状を観測する手法として,レーダーやリモートセンシングなどを用いる手法が提案されていますが,本研究では,市販の一眼レフカメラなどの一般的なカメラを用いて,雲の形状計測を簡便に行うためのステレオ計測システムの構築を行っています.特に我々の研究グループでは,形状の真値を得ることが困難な雲の計測アルゴリズムを確立する上で,シミュレータを用いたアプローチをとっています.

関連論文

  • 金 喜正, 藤井 浩光: “人工物を用いたカメラ間の外部パラメータ推定によるステレオカメラを用いた雲の3 次元計測”, 第20回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会(SI2019), 香川, December 2019.
  • 金 喜正, 藤井 浩光, “ステレオカメラを用いた雲の3 次元計測のための誤対応点除去”, 日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会’19講演論文集(ROBOMECH2019), 広島, June 2019.